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ストラドビジョン 8,800万ドルのシリーズCラウンド資金調達を実施

2022.08.10

  • 自動運転車両向け物体認識AIソフトウェアのグローバル展開を加速

 

先進運転支援システム(ADAS)や、自動運転車両向けの物体認識AIソフトウェア『SVNet』を提供するStradVision, Inc.(韓国ソウル市、CEO キム・ジュナン、以下、ストラドビジョン)は、2022年8月4日、8800万米ドルのシリーズCラウンド資金調達ラウンドを実施したことを発表しました。

 

今回の資金調達ラウンドに参加したのは、戦略的なパートナーである自動車部品製造大手のZF(ドイツ・フリードリヒスハーフェン)、自動車部品大手サプライヤー Aptiv(アメリカ・アプティブ)のほか、複数の投資家です。これまでに、Aptiv、現代自動車、現代モービス、LG電子、アイシン(日本)、ZFなど、自動車業界の戦略的投資家から調達し、累計で1億2900万米ドルとなりました。

 

■ストラドビジョンCEO キム・ジュナンのコメント

私たちは、ADAS分野をリードし、革新を続けるための資金調達を発表できることに感激するとともに、パートナーの継続的な支援にとても感謝しています。2022年は、当社の北米およびグローバルビジネスの拡大にとって極めて重要な年であり、彼らの資金提供により、これをさらに加速させることができます。

ストラドビジョンはこの1年の間、2番目のドイツオフィス開設やアメリカ・ミシガン州での新たな現地法人開設など、ビジネスと開発チームが飛躍的に成長しました。2022年6月には従業員数を昨年比で69.2%増の308名に拡大しています。技術面では、ADASや自動運転車両向けのAIソフトウェア「SVNet」の実証および生産プロジェクトを成功させ、量産車両での実用化の道を切り開いています。そして、世界有数の自動車関連OEMやTier-1メーカーとのパートナーシップ関係を確立し、SVNetがさまざまな車種に採用されるようネットワークを拡大しています。

■SVNetについて

SVNetは、ADASと自動運転車両向けの物体認識を強化するソフトウェアです。14以上のプラットフォームに対応しており、車両外部の情報を検知可能にし、正確かつ安全に物体を検出・認識します。SVNetはADAS用車載SoC※であるTDA2x、V3H、V3M、H3において、初めてディープラーニングベースの物体検出ソフトウェアを実装した最初のニューラルネットワークモデルです。

 

ストラドビジョンの他の製品にも『SVNet Tools』が含まれています。物体認知のためのデータのアノテーションには多くの工数が必要です。ストラドビジョンのクライアントとして、SVNet Toolを通して、マンパワー、コスト、エラーを大幅に削減することが期待できます。また、SVNetのトレーニングスイートを利用することで、お客様が持つ学習データを自社内でシンプルかつ合理的に利用・トレーニング可能となります。

 

※SOC:System-on-a-chip。システムとして機能するよう設計されている集積回路

 

■ストラドビジョンについて

2014年に設立されたStradVision, Inc.は、ADAS向けの画像処理AI技術のパイオニアです。現代自動車やLGエレクトロニクス、IDG Capital、アイシングループなどからの出資を受け、ソウル、サンノゼ、デトロイト近郊、東京、上海、ミュンヘン、デュッセルドルフに拠点を構え、データアルゴリズムのエンジニアをはじめとする300名以上のチームによって、完全自動運転の実現を促進すべく事業を展開しています。

 

2020年には、ルネサス主催『R-Carコンソーシアム』のプロアクティブパートナープログラムにも選出され、『Autonomous Vehicle Technology ACES Award in Autonomy(ソフトウェア部門)』も受賞しています。さらに、2021年には、オートセンスアワード2021(AutoSens Award 2021)オブジェクト認識部門最高賞を受賞、他にも、2020 AVT ACES自律走行車両革新賞を受賞するなど業界専門家を通じて技術力を認められています。なお、ストラドビジョンのソフトウェアは、品質マネジメントシステムのISO 9001:2015および自動車機能安全のISO 26262の認証を取得しています。

 

日本市場においては、2020年8月には大手システムオンチップ(SoC)ソリューション企業である株式会社ソシオネクストと、日本市場へSVNetの供給を拡大するため、協業契約を締結しております。